記憶の奥底。。

野原 貴子

2015年02月23日 13:56

みなさん、こんにちは〜。心理薬剤師の野原貴子です。
今日もこのブログにお越し頂きありがとうございます。^^

今日の沖縄は、少し湿度が高く春の訪れを感じますね〜。
プロ野球のキャンプも大詰めを迎えて選手は、コンディションの調整に余念がないようです。
春というのは、体調の変化がとても大きい季節であり、自身のネックになっているところが出やすい季節です。
この時期に自分の心と身体のコンディションを見てみるといいですね。

さて、先日、催眠療法のご依頼を受けて60代の男性クライエントに行いました。
奥様が、がん患者さんであるこの方は患者さんご本人より心の動揺が酷く、奥様曰く「夫への対応に自分が悲しんでいる閑がない」とまで言われるように、
どちらが、患者さんでどちらがサポーターかわからない程憔悴しきっていました。

クライエント本人とお話すると、「妻のがん告知はショックだけど、自分でも分からない。なんでこんなに怖いのか、涙がでるのか。。」
催眠で誘導していくと、彼が小学校3年生の時代にいきました。
彼の母親はがんで病床に伏せていました。  
小学校3年生の彼が看病をしていたのです。やせていく母をどうすることも出来なかった無力感が彼を責めて、忘れようと、防御本能で記憶の奥底に沈み込ませていたのです。

そして、今回妻のがんの告知によってその時の母親の情景がよみがえって「なぜだかわからないけど、怖い。」となったのです。
愛する者ががん告知をされると「失うのではないかと恐怖感や涙」がでるのは当たり前です。
ですが、彼のように辛すぎて本人も記憶の奥底に沈めている過去の出来事からくる恐怖感や無力感はいくら「大丈夫だ。」と言い聞かせてもなかなか解決しません。

今回は、「当時の母親と現在の奥さんとでは、医療の進歩による治療方法も違っているし、又、幼かったあのときの自分と今の自分も違う。」ということ。
更に、母親との対話で癒やされた彼は、スッキリした表情で笑顔になってました。
私たち人間は、過去の辛い出来事の記憶を抹消するという生体防御の反応があります。
その時点では、体が心がその出来事によって壊れてしまうというなんらかのシグナルを受けるのではないかと思われます。

しかし、似たような場面や感情によってあの時に封じ込めた(本人は自覚が無い場合がある)感情が蘇ってくる、ということがあるのです。
いくら、封じ込めて、無かったことに、といってもやはり記憶の奥底ではあの時のマグマのような煮えたぎっている炎は消えてはいないのです。
炎を取り出して、自分自身で癒してあげることが治癒への近道だと思います。

それには、催眠療法はとても役立つ療法だと思っています。

貴方の記憶の奥底(潜在意識)へ語りかける催眠療法。 

催眠療法へのお問い合わせは、のはら元氣クリニックまで。^^

では、今日も良い一日を。。^^





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